北村伊都子・広瀬浩二郎・相良啓子・綾屋紗月・菊澤律子『飛行機をめぐるコミュニケーション だれにとっても心地よい公共スペースを考える』[コミュニケーションの未来を創る 第3巻](文学通信)
5月下旬刊行予定です。

北村伊都子・広瀬浩二郎・相良啓子・綾屋紗月・菊澤律子『飛行機をめぐるコミュニケーション だれにとっても心地よい公共スペースを考える』[コミュニケーションの未来を創る 第3巻](文学通信)
ISBN978-4-86766-103-1 C0080
A5判・並製・96頁・カバー装
定価:本体1,300円(税別)
だれにとっても心地よい公共スペースとは、どういうものなのでしょうか。
例えば空港。デンマーク・コペンハーゲン空港は、空港のアナウンスがほとんどないそうです。これは聴覚過敏な方にとっては静寂でいいものだといえますが、全盲の方にとっては、耳から得られる情報がない場所ということになり、最低限必要な情報が得られないということになります。誰かにとっての利益は、誰かにとっての不利益です。こういったことを踏まえて、世の中は全体の仕組みを考える必要があります。
本書は「いろいろな特性をもつ方と『飛行機に乗る』こと」をテーマに話が進みます。
誰もが自分らしくいられる心地よい公共スペースは、何を目指して作っていけばいいのでしょうか。
本書の前半では、さまざまな特性をもった乗客を想定し、飛行機に乗せる側の心構えや、緊急時に乗客をとりのこさないための仕組みや訓練についてのお話をうかがいます。後半では、さまざまな特性をもつ方々の、「飛行機に乗る」体験を語っていただきます。
それぞれの体験を参考にしながら、自分ならどうか、あるいは、自分の家族や友達ならどうかを考え、誰にとっても心地よく、でも情報を逃さない公共スペースとはどんな空間なのか、本書がそんなことを考えるきっかけになればと思います。
[本シリーズについて]
現在の社会では、言語だけではなく、さまざまな特性によりコミュニケーションがとりづらい人たちがいます。
みんながストレスなく生活していくだけでなく、すべてのひとに力を発揮してもらえる社会にするために、いまどんな課題があり、それをどうやって解決していけばよいのでしょうか?
それを考えるのが新しい学問分野「コミュニケーション共生科学」です。
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【著者紹介】
北村伊都子(きたむらいつこ)
梅花女子大学文化表現学部国際教養学科・教授。専門は非言語コミュニケーションとホスピタリティの関係の研究、異文化コミュニケーション、ビジネスマナー、航空関連業務。主な著書に『エアライン・ビジネス入門 第2版』(2021年)、『大学生のキャリアデザイントレーニング第2版:キャリア理論/自己理解/社会人基礎力』(2023年、ともに晃洋書房)など。
広瀬浩二郎(ひろせこうじろう)
国立民族学博物館人類基礎理論研究部・教授。研究分野は日本宗教史・民俗学・触文化論。主な著書に『ユニバーサル・ミュージアムから人類の未来へ―「目に見えないもの」の精神史』(雄山閣、2025年)など。
相良啓子(さがらけいこ)
国立国語研究所研究系・特別研究員。研究分野は手話言語学(手話類型論・歴史言語学)。主な著書に『「よく見る人」と「よく聴く人」―共生のためのコミュニケーション手法』(岩波新書、2024年、広瀬浩二郎と共著)など。
綾屋紗月(あややさつき)
東京大学先端科学技術研究センター附属包摂社会共創機構・教授。研究分野は当事者研究・当事者主導型自閉症研究。主な著書に『当事者研究の誕生』(東京大学出版会、2023年)など。
菊澤律子(きくさわりつこ)
国立民族学博物館人類基礎理論研究部・教授。研究分野は歴史言語学、言語情報学。主な仕事に『しゃべるヒト 言葉の不思議を科学する』(共編、文理閣、2023年)など。
【シリーズ編者紹介】
菊澤律子(きくさわりつこ)
国立民族学博物館人類基礎理論研究部・教授。研究分野は歴史言語学、言語情報学。主な仕事に『しゃべるヒト 言葉の不思議を科学する』(共編、文理閣、2023年)など。
小磯花絵(こいそはなえ)
国立国語研究所研究系・教授。研究分野はコーパス言語学。主な仕事に「コーパスを用いて日常のことばの特徴を調べてみよう」(『ことばの波止場』vol.11、https://kotobaken.jp/digest/11/d-11-05/)など。
朝日祥之(あさひよしゆき)
国立国語研究所研究系・教授。研究分野は社会言語学、言語接触。主な仕事に『言語コミュニケーションの多様性』(共編、くろしお出版、2022年)など。
【目次】
はじめに──だれにとっても心地よい公共スペースを考える(菊澤律子)
誰かにとっての利益は誰かにとっての不利益
「同じ」場面にいる「多様な」私たちについて考える
誰もが自分らしくいられる空間を目指して
第1部 エアラインにおけるコミュニケーションの考え方
──おもてなしと安全のために(北村伊都子)
1 日本のおもてなしと海外のホスピタリティの違い
2 私にとっての「『当たり前』とは何か」から始める
3 「当たり前」が違う人と仕事をするときに気をつけたいこと
4 誰にでも意見を伝えることは安全につながる
5 「90秒ルール」を可能にするCAの人数とは
6 安全のためにスレット(危険要因)を見つける
7 人間に「完全」はないという自覚をもつこと
8 300件の事故寸前の事例(ヒヤリハット)──ハインリッヒの法則
第2部 専門家・当事者の視点でエアラインを観る
1 ミスを減らすための取り組みについて
Q1 情報の共有と継承はどうやって行われるのか?
Q2 増え続けるミスにどう対応しているのか?
2 CAとして働くにあたって
Q3 性別による「当たり前」の違いはあるのか?
Q4 CAの採用と障害・身体的特徴はどこまで関係があるのか?
3 お客さまへの対応について
Q5 障害に関する特徴をどのように捉えているのか?
Q6 ろう者であることを伝えておいたほうがいいのか?
Q7 CAによって障害者対応に差があるのはなぜ?
Q8 手話ができることのメリットはあるのか?
Q9 発達障害や性格面での特徴をどのように捉えているのか?
Q10 乗客の情報は何を基準にどこまで記録しているのか?
第3部 それぞれの飛行機搭乗体験記
CASE. 1 広瀬浩二郎(ひろせこうじろう・国立民族学博物館)
①飛行機に乗るまで・乗ってから
②フライト中
③飛行機を降りるまで・降りてから
CASE. 2 相良啓子(さがらけいこ・国立国語研究所)
①飛行機に乗るまで・乗ってから
②フライト中
③飛行機を降りるまで・降りてから
CASE. 3 綾屋紗月(あややさつき・東京大学先端科学技術研究センター)
①飛行機に乗るまで・乗ってから
飛行機恐怖症 搭乗前から始まる緊張 フライト当日の空港で
②フライト中
③飛行機を降りるまで・降りてから
CASE. 4 菊澤律子(きくさわりつこ・国立民族学博物館)
①飛行機に乗るまで・乗ってから
②フライト中
③飛行機を降りるまで・降りてから
「コミュニケーションの未来を創る」シリーズのご案内
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サポートメンバーによる編集後記(桂融・白川憩・文学通信編集部)


















































































